2021年3月18日 / 最終更新日時 : 2021年4月5日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第10章(最終章) ザ・ラスト ラン 第10章 ザ・ラスト ラン・昭和49年(1974年) 「雅晴が燃えている・・」 裕は30度バンク下で激しく黒煙を上げている雅晴のシェブロンを 右手に見ながら、先頭の鈴木誠一を追いかけていた。不思議と涙は 出なかった。 雅 […]
2021年3月16日 / 最終更新日時 : 2021年3月18日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第9章 雅晴の決断 第9章 雅晴の決断 昭和48年(1973年) 1972年を一年間FⅬ500で戦い抜いた雅晴は、いよいよヨーロパF3挑戦の準備をして いた。 ライバルの裕はすでに1971年のグランチャン最終戦を優勝してからCAN-AMを卒 […]
2021年3月14日 / 最終更新日時 : 2021年3月15日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第8章 ヨーロッパフル参戦 第8章 ヨーロッパフル参戦 昭和47年 昭和47年(1972年)2月19日、裕は意気に燃えて羽田からロンドン に一人旅立っていった。3月12日から始まるF2にフル参戦するためだ。 F2は全14戦、それにノンタイトル戦3戦 […]
2021年3月13日 / 最終更新日時 : 2021年3月13日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第7章 勝利の女神 第7章 勝利の女神 昭和46年 風戸レーシングのCAN・AMレースへの準備が着々となされて いった。何しろ日本人初の挑戦なのでマスコミも大きく注目して いた。猪瀬を中心に用意周到な準備計画が練りに練られた。資金 面では今 […]
2021年3月12日 / 最終更新日時 : 2021年3月12日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第6章 風戸家のCAN・AMへの挑戦 第6章 風戸家のCAN・AMへの挑戦 昭和45年 4月までポルシェカレラ910で連戦連勝を重ねてきた裕は、その後富士 や鈴鹿だけでなく筑波サーキットなどに新たな戦いの場を広げていった。 「今の裕ならどんな車でもこなせる」 […]
2021年3月12日 / 最終更新日時 : 2021年3月12日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第5章 グレート猪瀬とタキレーシング 第5章 グレート猪瀬とタキレーシング 昭和45年 タキレーシングチームは1967年にレーサーの滝進太郎が30歳の時に立ち上げたプライベートのレーシングチームだった。進太郎は、名古屋の老舗繊維問屋「瀧定(たきさだ)」の正統 […]
2021年3月11日 / 最終更新日時 : 2021年3月31日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第4章 福澤幸雄(サチオ)死す 第4章 福澤幸雄(サチオ)死す 昭和44年 年が明けた1月の初旬のある午後、神山(こうやま)に1本の電話が掛かって きた。 「神山さんですか? こちら鈴鹿サーキットです。去年お問い合わせ頂いて いたブラバムのシャーシの件 […]
2021年3月9日 / 最終更新日時 : 2021年3月10日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第3章 雅晴の変貌 第3章 雅晴の変貌 昭和39年 裕がそのドライビングスキル(腕)を必死になって磨いていたころ、中野雅晴もまた着実にプロレーサーへの道をステップアップしていた。雅晴も裕と同じように大企業の社長の御曹司だった。彼は北澤バルブ […]
2021年3月7日 / 最終更新日時 : 2021年3月7日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第2章 コーヤマ・モータース 第2章 コーヤマ・モータース 昭和43年~ 昭和43年、めでたく高校を卒業した裕は半年だけ懸命に勉強して内部進学テストにかろうじて合格し、成蹊大学の経済学部になんとか入学した。ボーグルズのメンバーもみんな一緒に成蹊の大学 […]
2021年3月6日 / 最終更新日時 : 2021年3月7日 羽仁信一郎 娯楽小説 風になったアブラハム 第1章 ベンチャーズとボーグルズ 第1章 ベンチャーズとボーグルズ 昭和39年~ 東京オリンピックが行われ、東海道新幹線ひかりが開通した昭和39年の春、洗礼名・アブラハムこと風戸裕は15歳の高校1年生に成長していた。 裕の父、風戸健二は裕の生まれた年に電 […]