効率の良い勉強のやり方

今日はどのようにしたら無駄なく効率の良い勉強ができるかについて

述べたいと思います。

たまに生徒から「勉強しないで成績が伸びる方法はありませんか?」

と聞かれることがありますが、答えはもちろん「ノーです」

高校生までの勉強は数学も含めてほぼ暗記作業が中心になります。

知らないと答えられない問題、つまり知識系問題ばかりです。

だから理解してから暗記をするという作業をしないと成績は絶対

に上がらないので、残念ながらその方法は世の中には存在しません。

但し、今皆さんがぼ~っ無駄に過ごしている膨大な時間を上手に、

効率よく勉強時間にまわすと少しの時間の積み重ねで効率の良い

勉強ができます。

 

1)睡眠時間は絶対に削ったらダメ!

天塾の効率の良い勉強法とは「短時間に、集中して、何回も繰り返す」

がモットーなので、理解と暗記を短時間にするためには脳が常に

最高のコンディション(状態)でないとその作業は出来ません。

その為には適度な睡眠時間(少なすぎてもまた多すぎてもダメ)

を与えていないと脳は適切に動いてくれません。

 

よくもう試験までに時間がないからという理由で睡眠時間を

一日2~3時間とかひどい時は徹夜してでも定期テストに臨む人

がいますが、これは理解と暗記の作業効率が悪くなるのでやめて

ください。

人間の脳は睡眠という休息がないと極端にその稼働率が

落ちます。つまり、理解力も暗記力もあなたが気付いていない

だけで、かなりの比率で適切な睡眠を取った時に比べて落ちて

います。

どうしてもやることが間に合わない時でもある程度充分な

睡眠時間は確保してから勉強してください。

中学生なら一日最低7時間から8時間、高校生でも最低6時間

から7時間は確保する必要があります。そうでないと人間の脳は

正常に機能しません。

「いや私は多少寝ないでも大丈夫です。若いので・・」

というのはあなたの思い込みであり、理解と暗記の作業能率は

間違いなく落ちている筈です。

またある子は「僕は毎日10時間以上寝ています。休みの時は12時間。

だから大丈夫ですね」という子がいましたが、あまり寝すぎるのも

脳の活性化が鈍くなるのでよくありません。

人によって適切な睡眠時間は個人差があるので、自分の脳が

一番調子が良いと思われる睡眠時間を各自自分で見つけてくだ

さい。また勉強したあとの深い暗記の定着も実は寝ている間に行われて

いることが臨床実験でも証明されています。

 

2)勉強には攻めの勉強と守りの勉強の2種類のやり方がある

攻めの勉強とは始めてやる勉強のことで理解力が優先される内容の勉強

です。例えば授業で初めてやるところとか、長文読解の予習のように

自分で知らない単語を辞書で調べて、そこに何が書いてあるのかその

内容を考えて読み取る勉強のことです。つまり内容を理解する作業が

中心の勉強です。

勿論このタイプの勉強は単語を調べたり、内容を考えたりするので、

机に座ってじっくりとある程度時間をかけてやらないと出来ません。

またこの攻めの勉強でも一度に同じ科目を何時間も続けてかけても

いけません。

人間の集中力はだいたい1時間連続が限度なので、50分から60分を

一コマ単位にしてタイマーで計り、終了したら10分~15分休憩して

次は別の科目にかえてやると集中力が持続して効率の良い勉強が

出来ます。

そしてタイマーで計ったらそのコマの50分間は絶対に休憩を挟まず

全集中で勉強することがとても大事です。この勉強時間は理解力が

主に要求されるので、なるべく静かな音のしない空間がベストです。

ラジオや音楽を聴きながらの「ながら勉強」はダメです。

 

守りの勉強とは授業で一度完全に理解した内容を次に脳に定着させる

ための暗記の勉強のことです。要は暗記を目的とした復習のことです。

これはどこにいてもできます。立っていてもできます。

つまり守りの勉強はどれだけ暗記しているのかを常にチェックする

作業の勉強であり、自分が覚えていなかったところをチェックして

再暗記するためだけの勉強です。

だからこれはどこにいてもやる事ができます。

例えば覚えたい教科書のページを数枚コピーしてポケットに入れておき、

駅で電車を待つ5分間に見直す、もちろん電車に乗っている時間は立って

いても読めるので、余程混んでいない限り読めます。このように

今まで恐らくあなたがぼ~っとしていた時間を5分・10分・15分と

細目(こまめ)に拾っていくのです。

さらにこういう時間は大体短時間に限られているので、「電車が来るまでの

5分間でどれだけ覚えらるれるか」とか「電車が降りる駅に着くまでにどれだけ

覚えらるか」と、集中して暗記していくと「なんだ、もう着いちゃった。

3個しか覚えられなかった」と、すぐに目的の降りる駅に着くはずです。

例えば5分の暗記作業を一日10回こなせばもう50分勉強した

の同じことです。すごいでしょう?

つまり効率の良い勉強とは貴方が今まで無駄に過ごしていた時間を見直して、

少しづつ暗記作業にしていく勉強方法なのです。さらにこの「短時間に

集中して何度も繰り返す」というのは人間の脳の暗記作業に一番適して

いるからです。

脳は反復練習に一番弱いのです。昔から言うでしょう。

「門前の小僧、経を覚える」

毎日同じお経を横で繰り返し聞いていると、本人に覚える気が無くても

いつのまにか自然に覚えてしまうのです。

 

但し、起きている時間の空き時間すべてを暗記時間にするとノイローゼ

になるので、適宜(てきぎ)何も考えない脳が休める短めの休憩時間は必ず

ちょくちょく入れてください。

皆さんのダメなところはこの脳を休める休憩時間がいつも異常に長すぎる

ことです。つまり暗記時間も短めに集中して何回も。休憩時間も短めに

勉強後するということです。

 

3)お風呂の時間とごはんの時間を有効に息抜きに使う

さすがにご飯を食べる時間とお風呂の時間は勉強をしないで有効に

息抜きの時間だけにに使いましょう。

例えばご飯の時は見たかったテレビを事前に録画しておき、

その時だけまとめて見て楽しむとかして勉強のことは忘れ

ましょう。

お風呂の時はゆっくりお風呂に集中しても良いし、CDプレーヤー

を濡らさないようにして好きな音楽を聴いたりして、時間を有効

に使って脳をリラックスさせましょう。

皆さんが息抜きの時にやっていいのは録画したテレビ番組とか

映画ならまだオッケーです。長くても2時間~3時間ぐらいと

終わりの時間がはっきりと決まっているからです。

最悪なのはスマホゲームやテレビゲーム、ラインでの会話

などです。これは自分で強い意志を持ってやめない限り際限

(きり)がないからです。だからいつの間にか数時間、

ひどい時は5~6時間もやってしまっているという事が

よくあります。

これをどのように上手にコントロールしていくかが、今の時代

の学生諸君や親御さんたちの大きな課題であり試練となる

でしょう。

以 上